動物と歯を磨こう 第2回 平成7年6月4日【ゾウ】
【ビラまき宣伝隊】 日曜日の朝、とべ動物園へ向かう私の気分は、某CMソングのようだった。♪アッせいの?元気を出してェ〜××レモン 前日まで降り続いた大雨がうそみたいに止み、明るい青空が広がっていたのだ。あとはやるしかない。♪うまくいったらァ〜××レモン 観客を1時までにアニマルステージに集めなければならない。集まらなかったら、どうしょうか。♪ちょいとコケてもォ〜××レモン 確かにその朝、私は少し変(ハイ)だった。 升田先生には、今回、ビラまき宣伝隊を指揮していただいた。動物のぬいぐるみ5体(升田先生、塩崎先生、森岡先生、三好先生、稲田先生)と、9名のキャンペーンギャルが、入園者に案内のビラを配るのだ。抽選番号と「ゾウさんクイズ」を印刷した400枚のビラが15分程でなくなり、急遽、100枚追加コピーしたが、それもたちまちなくなってしまった。ビラをもらえなかった方々、ぞうもすみません。前人気は上々のようだ。 【アニマルステージ】 6月4日午後1時。会場の座席は観客で埋まり、後方にも大勢の人垣ができている。新先生の総合司会により「歯の衛生週間行事」が始まった。開会の挨拶を篠崎支部長と山崎動物園々長がされ、獣医師の生野先生が、動物の歯について頭骨標本を使い話された。ゾウの臼歯は6回も生えるとか。ゾウの牙は、犬歯ではなく切歯であるとか、興味深い内容だった。実は、これが「ゾウさんクイズ」の第1問と第2問の答えである。続いて、ゾウさんの食事係、歯みがき係になれる抽選会が、坂見先生と山本さんの司会で行われた。10名の子供達が次々と選ばれ、胸に特製ゾウさんバッジをつけてもらい、ステージに整列した。さて、クイズの第3問は、ゾウさんが1分間にリンゴを何個食べるかという予想問題だ。子供達が実際にそのリンゴを食べさせるのだ。舞台はゾウ舎へ移った。 【アフリカゾウ舎内】 約1.5mの間隔で子供達が横一列に並び、リンゴを持った両手をさし出している。その前をアフリカゾウの雌、愛称リカちゃん(10歳)がノシノシと移動し、鼻の先でリンゴをグニュとつかみ、ポイと口に入れ、ムシャムシャと食べてゆくのだ。ノシノシ、グニュ、ポイ、ムシャムシャ……。リカお嬢様は1分間に12個召し上がられたのである。クイズの応募者総数238名中、全問正解者は11名。 食事の後は、いよいよゾウさんの歯みがきだ。男女2名の子供が、特製歯ブラシで牙をみがいた。ゾウにも歯ブラシを持たせようと、今回、ゾウ専用歯ブラシ丸太バージョンも作った。西岡先生の苦心作である。ゾウさんが歯ブラシを鼻でまきつけ、高々と掲げると、観衆がどよめき、拍手と笑いがおき、ぞうにも止まらない!? この行事はTV各局のニュースとなり、また各新聞の記事にもなった。特に、読売新聞では全国版に掲載され、望外の幸せである。 今回のヘルスプロモーションは、「去年はカバさん、今年はゾウさん、来年は何んだろうか」と楽しそうに語り合う子供達の笑顔と、社会的な反響を得ることができ、どうやら今年も成功したようだ。