IYO DENTAL ASSOCIATION

動物と歯を磨こう 第6回 平成11年6月4日【オランウータン】

挨拶
挨拶
とべ動物園園長 山崎 泰先生の挨拶
「これは何の動物の歯かな?」
 
今回のスペシャルゲスト
今回のスペシャルゲスト
伊予市在住の山川貞子さんの話

オランウータンの「等(ひとし)」君を我が子のように18年間も育てた方です。
 
人間の歯の話
人間の歯の話
松前町の清水裕之先生のお話です。
「甘いものばかり食べているとどうなるのかな?」
 
動物の歯の話
動物の歯の話
獣医の生野一郎先生による、
動物の骨の標本を使ってのお話です。
 
○×クイズ
○×クイズ
いつもハイテンションの坂見一彦先生、
クマ(砥部町の上山直紀先生)さんも登場
 
○×クイズに元気よく答える子どもたち
○×クイズに元気よく答える子どもたち
今回は、松前町の松前・若葉・二名・白鶴・小富士・宗意原・黒田・岡田保育所を招待しました。
 
○×クイズ
○×クイズ
正解をパネルで出すと同時に、クマもポーズをとり大うけです。
 
なかよし広場に移動
なかよし広場に移動
トラさんに先導されて子どもたちは元気よく行進しています。
 
さぁ、食べよう
さぁ、食べよう
代表に選ばれた子供たちと、オランウータンのディディー君
「さあ、ケーキを食べるぞ」
 
美味い!
美味い!
スプーンをうまく使いこなして上手にケーキを食べています。
「オランおいしいからいっぱい食べタン」
 
オランウータンのディディー君
オランウータンのディディー君
ケーキを食べるあいだも愛嬌を振りまくディディー君
「こりゃ うめーや!でも、ひとつだけにしておこう」
 
オランウータンのディディー君
オランウータンのディディー君
「さあ、歯みがきしよう!」
 
磨けたかな?
磨けたかな?
「きちんと磨けたよ!」
「みんなも、みがけた?」
 

歯みがいたんオランウータン  伊予支部

【プロローグ】
 とべ動物園でのイベントも、今年ではや6回目の開催となったが…。今年は、重大な問題があった。平成11年3月いっぱいで山崎園長先生は定年退職の予定だった。そこで3月に入ってから、動物園のスタッフに園長先生の今後の進退および体制についての情報を伺う事にした。すると、定年退職はしたが動物園の理事として残り、園長職もそのままで以前と体制に何ら変化なしとの返事であった。また今年使う動物は、以前から予定していたオランウータンであると教えて頂いた。(オラン安心しタン)

 4月15日(木)、とべ動物園にイベントの挨拶および協力依頼に赴いた。山崎園長は以前にも増して御多忙の様子(制約された時間でないと、園長先生は、話し好きでついつい長くなりがちのため、昼休みにお邪魔している私にとっては好都合?)で、当日も2時から他のアポがあるため、慌ただしくディディー君と会い打合せを行った。

 「今年は類人猿のオランウータンなので磨いてあげるのではなくて、自分で歯ブラシを持って磨かせる様にしよう!」といわれ、本当に出来るの? 大丈夫なの? 園児たちは何をすれば…?とオラン頭ウーッタンになってしまった。取り敢えず、歯ブラシを渡し練習してもらうことにした。

 5月20日(木)再び動物園へ伺い、当日の細かい打合せを行う事となった。キーパーの吉野さんから、ディディー君は何とかブラッシングの仕草を短い時間なら、することが出来る様になったと伺い、私は胸を撫で下ろした。

 また佐々木先生よりの提案(3年前から企画していた)で、山川貞子さん(伊予市在住)にも参加して頂けるようになり、お話をするコーナーを追加することとなった。  今回、ディディー君の誕生日(4月28日に行われた3才のお誕生日会は各社テレビ局のニュースで放送)に近い園児を6人代表として選ぶことになったが、偶然にも同じ日の園児が1人、他5人は4月生まれの園児となった。

 いろいろと準備の手配も済み、後は…週間予報では雨の確率50%と高く、そのまま入梅の感がある予報であったが、天気の変化は早く何とか大丈夫そうになった。毎年のことながら、当日の主役の動物のご機嫌と天気については、神頼みする次第である。

【ふれあいセンター】
 6月4日(金)、梅雨に入ったとは思えないような晴れになった。
(これが本当の五月晴れ?)

 午前10時、西岡先生の総合司会で1999年の「歯の衛生週間行事」が始まった。今回は、松前町の8保育所(松前、若葉、二名、白鶴、小富士、宗意原、黒田、岡田)の園児108名を招待した。

 新支部長先生の挨拶に続いて、山崎園長先生が挨拶をされた。今回はいつになく、話のトーンが高く園児たちにも大変うけているようだった。また前述した、オランウータンのお母さんとして知られている、山川貞子さんにお話しして頂いた。山川さんは、オランウータンの「等」君を18年間にわたり育てられた方で、動物園(山崎園長)とも関わり深く、ディディー君のお誕生日会もいつも出席される方である。山川さんは、等君を自分の子供以上に愛情を注いで接していたようで、人間として育てていたようだ。歯磨きについては不明だが、ブクブクうがいはきちんと出来、飲み込むことはなかったそうだ。(今ならフッ素洗口が出来タン)

 続いて、清水先生より「人間の歯、虫歯の話」が始まった。先生は大学医局時代小児歯科を専攻されていただけあって、大きな口の絵や人形で紙芝居形式に説明され、園児たちの理解度も高かったようだ。次に「動物の歯の話」を獣医師の生野先生が動物の骨の標本を使用して、園児達にもわかりやすく説明して頂いた。

 毎年恒例の「○×クイズ」が始まると、園児たちの元気さは一層増した。ユーモアたっぷりの名司会坂見先生に加えて、女性アシスタント2人(上山美穂先生・山口さん)で進められた。今年はおとぼけライオンのぬいぐるみも登場(中には上山直紀先生が入っており、おしどり夫婦で意気ぴったり、しかし我が子には恐がられて泣かれていた。)し、園児たちには大好評であった。事前の練習の甲斐あってスムーズに行われ、正解が発表されるたびに大歓声があがり、園児達も十分に歯のお勉強が出来た様だ。

 なかよし広場への移動時には、動物のぬいぐるみ3体(岡田先生、中村先生、滝口先生・当支部新入会の先生の登龍門)を交えて、園児達はワイワイ、ガヤガヤと行進した。

【なかよし広場】
 本日の主人公、オランウータンのディディー君の登場といきたかったが、当の本人はすでになかよし広場の特別テーブルに着席していた。観衆(園児、報道陣、デンタルスタッフ等、好天にも恵まれまた事前の宣伝が効を奏してか一般の観衆も多数)が集まるに連れ、ディディー君は少し落ち着かない様子で、そわそわしていた。キーパーの吉野さんからディディー君についていろいろ説明をしてもらっている間にも、少しもじっとしていられない様子であったが、観衆に愛嬌を振りまいていた。今回は、代表園児たち6人と一緒におやつのケーキを食べてもらった。(代表の園児の中にケーキ等甘い物が好きではない子がいたと後で聞き、大変可哀相なことをしたと反省)

 いよいよ、メインイベントの歯磨きタイム。園児達の代表6名が一緒に歯磨きをした。ディディー君も事前の練習の甲斐あって、上手に歯磨きをした?(歯ブラシをしゃぶっていた?)その後、伊予地区の小中学校及び幼稚園・保育所で行われているフッ素洗口液で、ブクブクうがいを行い無事終了となった。なお、ディディー君もフッ素洗口をしたが、きちんと出来たかどうか(飲み込まずに吐き出したかは?)不明だった。

 今回も使用した動物が小さかった為、周りを報道関係者が取り囲んでしまい、他の園児や一般の観客の皆さんに十分に見て頂く事が出来なくて、大変悔やまれた。(昨年に続いておしかりの言葉を頂戴してしまった。オランも反省しとっタン。)

 閉会の挨拶の後、西本先生、塩崎先生より各保育所に、参加賞である歯ブラシと歯磨き剤他がプレゼントされた。今日のことを思い起こして歯磨き・フッ素洗口に励んでほしいと思う。

 後は、園児達と動物たちのスキンシップがはかられ、ニシキヘビやリスザル等に触れて、ワイワイ、ガヤガヤと大変にぎやかであった。子供達にとって今日は、楽しく、有意義な1日になった事であろう。

【エピローグ】
 「動物と児童とのふれあいを通じて、口腔衛生に対する興味と関心を高め、同時に、話題性のある行事を行うことにより、県民に広くアピールすること」を目的としたヘルスプロモーションは、今回も前回に増して各放送局のニュース、各新聞社の記事(取材に来ていたが掲載されてない新聞があり残念)に取り上げられ、上々の成功と言えよう。今後も社会的反響が益々広がり、デンタルIQも高くなり予防に対しての関心も強まることを、強く望む次第である。

 この誌面をお借りして、改めてこの行事を応援して頂いた動物園、保育所、報道機関、歯科医師会の各関係者に、また協賛して頂いた各社に感謝致します。そして何より、自分で歯ブラシを持ってブラッシングし、フッ素洗口をしたオランウータンは世界広しといえども他にはオランだろう。大変だったディディー君には感謝の意を表したいと思います。

 来年も、今年以上に話題性に富んだイベントを企画し全メディアに取り上げられるよう頑張りたいと思います。

(伊予郡 稲田雅仁)

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