伊予歯科医師会ホームページをご覧いただきありがとうございます。
本会は松山市の南に位置する、伊予地区(伊予市、伊予郡松前町および砥部町)内で働く歯科医師で組織され、44名の会員が在籍しています。活動としては、愛媛県口腔保健センターでの休日救急歯科診療への参加、管内の公立保育所・幼稚園・小中学校の歯科健診の実施、自治体の歯科保健事業(1歳6ヶ月児健診、3歳児健診、成人歯科健診、妊婦健診等)に協力をしています。管内事業所の産業歯科健診も実施していて、伊予警察署等からご遺体の歯牙鑑定の依頼のあった場合迅速に対応し、事件の速やかな解決に協力しています。また、進歩する歯科医療に対応すべく、歯科医療従事者を対象に講習会等も随時開催しています。
本会の特徴的な事業を三つご紹介させていただきます。
一つ目は、とべ動物園での「動物と歯を磨こう」の開催 です。
1994年(平成6年)より毎年「歯と口の健康週間」(6月4〜10日)の6月4日に、管内の保育所、幼稚園の園児を貸し切りバスでご招待し、会員医院スタッフとともに歯のお話を聞いてクイズや動物の歯磨きに挑戦する「動物と歯を磨こう」を開催しています。このイベントはメディアを通じ県内に伝えていただくことも多く、お口に興味を持ってもらい、歯の大切さ、歯磨きの大切さ考えるきっかけになればと思っています。ご協力をいただいている、とべ動物園様には大変感謝しております。
二つ目は、子どもたちへのフッ化物集団洗口です。
1991年(平成3年)より管内の公立保育所・幼稚園、小中学校で行う、むし歯予防のためのフッ化物集団洗口(砥部町内の中学校は未実地)を推進してきました。この事業により、12歳児の永久歯のむし歯は顕著に減少し、その予防効果によりむし歯のない子供たちが増え、地域の歯科医療費削減にも一役買っているものと思います。
三つめは、「口から食べたい講演会」の開催です。
1997年(平成9年)より本会が中心となって毎年1回開催してきました。病気や老化等によって摂食・嚥下障害となった方が、胃ろうを選択するしかない当時の状況から、「口腔ケア」「口腔リハビリ」などをキーワードに「口から食べたい」という望みをどう支援するかをテーマに、医療、介護職など多職種に向けた講演会で、県内外から多くの方に参加していただきました。「口腔ケア」が医科領域で注目されたのは、1999年に著名な医学雑誌Lancetに掲載された、米山武義先生の誤嚥性肺炎予防における口腔ケアの効果に関する論文以降ですが、その前からこのような先進的な講演会を開催していたことは大変意義深いことでした。講演会の役割もひと段落つき、第23回をもって本講演会は終了しました。
近年お口の健康と全身の健康のかかわりについて明らかになってきています。例えば、新型コロナウイルス感染症でも、大阪大学の天野敦雄教授は、「歯周病菌はウイルスの働きを活性化させてしまい、感染しやすくなるだけではなく重症化のリスクも高まってしまう」と述べられています。一方で新型コロナウイルス感染拡大の状況下においても歯科治療による診療室での患者さんへのコロナ感染報告はありません。
皆さんも生涯快適な食生活を維持し、健康寿命を延ばすためにも「かかりつけ歯科医」をお持ちになり、定期的な受診を通じて健康なお口と身体を保っていただきたいと思います。そして伊予歯科医師会会員はそれを支援していきたいと思っています。
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